「お父さん眠れてる?」
いつか自殺対策キャンペーンとして、内閣府の自殺対策推進室がポスターを公開しましたが、そのキャッチコピーです。
娘が父親へ「お父さん眠れてる?」と尋ねる姿をイメージしているとのことです。
眠れない日が続く人は、うつを疑って―。
ということで、うつの兆候である睡眠不足の自覚を促すキャンペーンということですが、ちょっと考えものです。
ちょっと眠れないという言葉を口にしたら、家族から「うつかもしれないから病院へ行きなさいよ」
ということになるでしょう。
表看板が心療内科という精神科医にかかったら、うつの薬と睡眠薬が処方されるのが通常です。
そのために最初はたいしたことがなかったのに、薬漬けになってしまってどんどん悪化していった人を多く見てきました。
「自殺対策キャンペーン」ということの試みはすごく良いことだと思いますし、どんどん推進していかなければいけないことだと思います。
ただそれを眠れないことをうつに結びつけてしまうところに、危うさが潜んでいると思うのです。
睡眠不足の様々な理由
眠れないということは、夜になっても交感神経が高ぶって、副交感神経が優位にならないということでしょう。
その原因には様々あって心配事や悩み事、プレッシャーなどがあって交感神経が高ぶっているはずです。
スマホの見過ぎも交感神経が緊張しています、ご注意ください。
通常夜は副交感神経が優位になり眠気が襲ってきます。
しかし交感神経の緊張が続いているために、夜になっても副交感神経が優位になれない。
ということは病院へ行くより、まず自分が今抱えている眠れない原因を解決する方が先決です。
この問題をまず解決してほしいと思います。
この問題が片付いたら通常は寝れるはずです。
当然うつという病気でも何でもありません。
ただ心配事や眠れない日常生活があって眠れなかっただけです。
お年寄りが眠れないのはこの場合と少し違いますが・・・
(ただの老化です、病気ではありません)
整体的な立場から見る睡眠不足の原因
また整体師の立場から申し上げますと、眠れない人は背中から肩、首にかけての部分が間違いなく緊張しています。
眠れないという原因は精神的なものかもしれませんが、眠れないという事実は肉体的なものなのです。
この心の緊張が肉体の緊張にまで及んでいる状態です。
特に肩から首にかけて緊張している人が多いです。
この筋肉の緊張を整体などでほぐしてあげて、改善してあげればうそのように眠れるようになってきます。
うつは脳の病気という考え方には異論
西洋医学的にはうつ病というのは、脳という臓器の病気ということになっています。
不眠は脳という臓器の病気へ直結するのではなく、自律神経のバランスの乱れだと思っています。
ですから眠れないということで注意を喚起することは良いことですが、直病院行きではなく、まず抱えている問題を解決することが先決です。
そして身体の緊張をほぐしてあげることでほとんど防げるはずです。
試みは非常に有意義なことだと思いますが、その方法を考えてほしいと思います。
不眠は病気ではありません。
無理やり病気にしてしまって病院へ送る、ということのないようにお願いしたいものです。
本当の医療をお願いしたい
今のまま不眠を自覚させてうつ病にしてしまい、病院へ送るだけということにしないでいただきたい。
メタボリックシンドロームと同じように、見込み患者発掘のお手伝いを国の税金でしているようなものです。
本当に国民の自殺を何とかしたいと考えているのなら、よくよくその方法を考えていただきたいと思います。
くれぐれも医療業界の見込み患者発掘を、税金ですることのないようにお願いしたいと思います。
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