「操体法」の開祖、橋本敬三先生が唱えられている、健康にとって大切な息・食・動・想の「動」についての解説です。
「動」とは運動・動作のことです。
特に最近は新型コロナの影響で在宅の仕事になり、より運動量が減って体調を壊す人が増えています。
運動の大切さ
現在は機械化や電気化のおかげで便利な生活が送れるようになり、身体を動かさなくても用事が済むようになりました。
その為昔に比べて極端に活動量が少なくなり、筋肉もあまり使わなくなってしまいました。
筋肉を酷使しなくなった分寿命が延びたというのも一理あるのかもしれません。
しかし筋肉は動かさなければどんどん衰えて弱くなり、そのうち骨まで衰え、関節なども硬くなってきます。
そして動かすと痛い、痛いから動かさないという悪循環に陥ってしまい、どんどん機能が低下してしまいます。
筋肉は私たちの運動や動作を助けているだけではなく、臓器や各器官にも影響を与えています。
筋肉が衰え機能が低下すると血液循環や神経・リンパ管などの流れが悪くなり、病気の発症へと繋がっていくことになってしまいます。
生活習慣病なども食事の影響もありますが、運動不足も大きく影響しています。
強い運動は必要ありませんので、一般的に親しまれている有酸素運動などを行ってみてください。
運動としてはウォーキング・軽いジョギング・自転車・縄跳び・軽い体操・・・など。
筋トレに関しては道具を使うのではなく、自分の身体を使った筋トレで十分だと思っています。
動作の大切さ
動作とは生活するうえでの立つ・座る・歩く等の様々な動き方のことです。
この動作が間違っているために筋肉に緊張が生まれ、ゆくゆく骨格まで歪めてしまっている人が多いです。
動作には法則があります。
・後屈はお尻を前に突き出しながら反る
・左右の捻転は捻転の方に体重をかける
・側倒は曲げる側の反対に体重をかける
・膝は曲げて腰は折る(腰を曲げない)
・座るときは坐骨で座り骨盤を立てる(お尻の筋肉で座らない)
・足は親指側に・手は小指側に力を入れる
・下にある物を拾う時は拾う側の手の反対の足を出す
・重いものを持ち上げるときは腰を落とす(本当は軽いものでも)
・高いものを片手で取る時は手と同じ方向に体重をかける
・歩くときは親指の付け根辺りで蹴る(教科書的には)
・常に丹田(へその下)に20~30%程力を入れておく
・・・・等
この動作を間違って動かしている人が大半です。
余計な筋肉を使うことで疲れやすくもなってしまいます。
それだけならいいのですが、筋肉が硬直して血流や神経・リンパの流れが滞り病体へと導かれてしまうのです。
疲れ知らずで生き生きとしている人がいますが、この身体の使い方がとてもうまい人だと言えるでしょう。
補足として、正しい歩き方について
単なる歩き方一つでも体に作用する効果が全然違ってきます。
歩き方一つでも様々な方法があります。
「更家式歩き方」とか「なんば歩き」などはご存知の方も多いと思います。
以下の歩き方は最も教科書な歩き方です。(教科書が正しいとは限りません)
上の画像は教科書的なかかと着地になっています
しかし上記の歩き方や教科書的な歩き方より、もっと効果的な歩き方があります。
それはつま先から先に着地する方法です。
つま先から先に着いてかかとを下すことで、片方の足が自然に上がり、自然な力で歩くことができます。
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