健康にとって大切な「息」(呼吸)について

「操体法」の開祖、橋本敬三先生が唱えられている、健康にとって大切な息・食・動・想の「息」についての解説です。

「息」とは呼吸のことです。

呼吸を数分間止めるだけで生きていけないとは分かっていますが、なぜかあまり日常的に意識されていないのではないでしょうか。

しかし健康にはとても重要な役割があります。

呼吸とは体内から炭酸ガスを排出し、体内に酸素を取り入れることです。

この呼吸が現在人は浅くなっていると言われています。

 

呼吸と健康の関係

呼吸とは酸素を取り入れることですが、この酸素は血液中の赤血球と結びつき、血流に乗って全身の細胞へ運ばれます。

そして、各細胞内でエネルギーを生み出し、筋肉や内臓の動きを高める働きをします。

食べ物によって取り入れられた栄養も、酸素が不足すればエネルギーに変換できません。

細胞も酸素不足だと新しく作り変えることができません。

ドロドロ血液も酸素不足で生じていると言われています。

また酸素不足だと脂肪が燃焼できなくて痩せられません。

極論ですが、
「病気の原因は酸素不足」、「ガンの原因は酸素不足」
とも言われているぐらいです。

深い呼吸をして一杯酸素を体内に取り込んでください。

 

自律神経と呼吸

呼吸は自律神経の働きです。

普通、自律神経は自分ではどうにもできません。

しかしこの呼吸だけは自分で操作することができます。

「吸気」が「交感神経」で、「呼気」が「副交感神経」です。

※交感神経は興奮神経、副交感神経はリラックス神経と思ってください。
詳しくはこちらをご覧ください

この呼吸を操作することで、自律神経の操作が可能になります。

これを使わない手はありません。

生活習慣病など、通常の病気は交感神経緊張の状態で起きていることが多いです。

呼気(息を吐くこと)で副交感神経を優位にすることができれば、交感神経緊張で起きる病気の予防をすることができます。

実はため息も緊張を緩める効果があったのです。

また眠れない時なども交感神経が緊張していますが、息を吐くことで副交感神経を優位にして眠ることができます。

 

胸式呼吸と腹式呼吸

呼吸法には様々ありますが、代表的な「胸式呼吸」「腹式呼吸」について説明します。

胸式呼吸のやり方と効果

胸式呼吸法
胸式呼吸は、主に「横隔膜」と「外肋間筋」の筋肉を使って呼吸するイメージで行います。

腹部をへこませて、肋骨まわりを膨らませるやり方です。

分かりにくければ、息を吸い込むときに胸を膨らませ、吐くときに胸を縮めさせる方法だと思ってください。

効果としては深層筋を鍛えて活性化することで、内臓の強化に繋がります。

また血中酸素を増やす効果があり、ダイエットにも効果があるようです。

胸式呼吸法は交感神経を刺激するため、筋肉の緊張、興奮状態をつくる呼吸法になります。

腹式呼吸のやり方と効果

腹式呼吸
腹式呼吸はへその下にある「丹田」を意識して、ゆっくり息を吸いながらお腹を膨らませ、吐きながらお腹をへこませていきます。

分かりにくい場合は吸うときにお腹を膨らませて、吐く時にお腹をへこませると思ってください。

そして吐く時の時間を吸うときの2倍以上長く吐くようにしてください。

一番大きな効果としては、リラックス効果ですが、それ以外にも便通がよくなる、代謝がよくなるなどの効果があります。

腹式呼吸は副交感神経を刺激するため、筋肉の弛緩、リラックス状態をつくるための呼吸法です。

胸式呼吸と腹式呼吸はどちらが良いの?

呼吸法の効果に違いはありますが、どちらも健康にとってはとても重要な呼吸法だと思います。

どちらもそれぞれメリットがありますので、両方マスターされた方が良いと思います。

普通に考えれば朝起きた時、これから1日が始まるときにテンションを上げる為には、交感神経を刺激する胸式呼吸の方が良いでしょう。

そして、夜寝る前は質の良い睡眠を確保するためにも、副交感神経を刺激する腹式呼吸が良いのではないでしょうか。

しかし、「自律神経と呼吸」でも述べましたが、現在人は交感神経緊張状態になっていると考えられます。

この交感神経緊張状態を緩めることが健康にとってとても重要だと考えています。

生活習慣病と呼ばれる病気は、ほぼ交感神経の過緊張によって引き起こされています。

そういうことで、どちらかと言えば腹式呼吸をマスターしていただいた方が良いのではないかと考えています。

腹式呼吸をすることで筋肉の緊張が解け、圧迫されている血管や神経の流れが良くなります。

そのことが自己治癒力を向上させ、自らの力で自分の病気を治したり予防したりできると思っています。

また腹式呼吸は健康にとって重要な腸のマッサージにもなり、寝て膝を立てて行うと腰痛予防にもなります。

 

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