代替医療とは西洋医学に代わるもの
「代替医療」とは(Alternative Medicine)と言う英語を直訳した言葉で、「通常の現在医学に代わるもの」という意味です。
元々は対抗文化的な意味合いで生まれた言葉ですが、現在では「通常の現在西洋医学以外の医療」「保険適用以外の治療法・健康法の総称」と言う意味合いで捉えられています。
代替医療という言葉はアメリカを中心に使用された言葉です。
ヨーロッパでは西洋医学を補うものという謙虚なニュアンスで「補完医療」と呼ばれてきました。
現在ではこれを合わせて「補完代替医療」という名称が、世界保健機構(WHO)でも使われるようになってきています。
世界的に注目される代替医療
代替医療は世界でも注目されています。世界の国々でどのように行われているのか見ていきましょう。
アメリカの代替医療
アメリカでは日本の厚生省にあたるNIH(国立衛星研究所)の中に、1992年にOAM(代替医療事務局)が設立された後、1998年にはNCCAM(補完代替医療センター)に格上げされ、翌年には予算も25倍に増えています。
ここでは代替医療に関するさまざまな臨床治療や、研究が行われています。
また国民の関心も高まり、全国民の相当の人達が代替医療を受けており、支払った金額は医療費の自己負担費用を大きく上回ってきています。
イギリスの代替医療
イギリスでは各種の代替療法を王室がバックアップしており、王位のホメオパシー病院もあります。
またスピリチュアルヒーリングも保険対象になっており普通の人が気軽に受けることができます。
アロマセラピー・針治療・カイロプラクティック等も人気が高く、ホメオパシーレメディ・バッチフラワーレメディ・オーラソーマ等も街角で普通に売られていますので手軽に入手できます。
ドイツの代替医療
ドイツでは自然療法が医師国家試験科目になっているほど進んでおり、「自然療法士(ハイルプラクティカー)」は処方箋が必要な薬品の投与と、性病や報告義務のある伝染病の治療以外であればどんな治療でも行えます。
国民の90%以上が自然療法を利用し、それでダメなら西洋医学を受けると言われており、日本とはまったく逆の状態になっています。
フランスの代替医療
フランスではホメオパシーは医学部のカリキュラムに導入されており、その他にも、ハーブやアロマセラピー、タラソセラピー等も盛んに行われています。
オーストラリアの代替医療
オーストラリアでは自然療法が学位の対象となっており、鍼は大学で教育されています。
カイロプラクティックやオステオパシー等も州認可で正式登録されており、社会的評価も高く広く国民に浸透しています。
また国民一人当たりの支出で見ると世界トップとも言われています。
ロシアの代替医療
ロシアでは1993年正式に許可されています。
日本の代替医療事情と西洋医学の限界
このような流れから日本の代替医療事情を見てみると、欧米に比べて大幅に遅れています。
わが国では病気になったら病院に行って検査をして薬をもらう、という流れが小さい時からずっと洗脳され続けてきました。
国民皆保険制度によって医療とは安いもの、というイメージを植えつけられていますので仕方が無いのかもしれません。
しかし最近「代替医療」「補完代替医療」「CAM」「ホリスティック医療」などの言葉がメディアなどに登場するようになり、一般的な関心が高まってきたこともあって、大学の医学部に「補完医療外来」が開設されたところも出てきました。
それでも欧米から見るとまだまだ遅れており、医療制度後進国(医療の選択肢が狭い)といわれても仕方が無い状態です。
なぜこれほどまでに世界的に代替医療が注目されるようになってきたのかと言いますと、一つには現在西洋医学の限界が明らかに見えてきたということが上げられると思います。
生活習慣病やアレルギー・自己免疫疾患などに対する、切れ味のいい治療法はまだ見出されていません。
西洋医学が研究していることと、国民が望んでいることにギャップが出てきているのです。
このような慢性病には特効薬もなく、患者さんの努力が不可欠になります。
このようなときにその伴走役として、代替医療に期待が集まるようになってきたのかもしれません。
また西洋医学的には何も問題が無いと言われても身体に不調がある人や、西洋医学的には治らないと見捨てられたような人達が、代替医療の可能性に希望をつないでいるのだと思います。
代替医療には病気や治療のストレス、および副作用の苦痛を緩和し、気分や体調を楽にしてくれるという重要な役割も担っています。
今後わが国でも代替療法の再評価、効果測定などが行われ、医療としての選択肢が広がることを願うばかりです。
次に代替医療にはどのような種類があるのかを見ていきたいと思います。
代替医療の種類
伝統医療
〇中国医学
・「漢方」
中国伝統医学の手法の一つで体質や体調などに応じ、数種類の生薬を配合した漢方薬を服用する。
・「鍼灸」
生命エネルギーの出入り口であるツボを鍼や灸で刺激し、気の流れを整えて症状を軽減する。
その効果はWHO(世界保健機関)でも認められている。
・「気功」
気の鍛錬法の総称。調心・調息・調身を整えることで心身を充実させ、治癒力を高め、健康を増進する
〇インド医学
・アーユルヴェーダ
インドの伝統医学で、一人一人の体質に合わせた浄化法や食事法、薬草、マッサージ瞑想などを用いて、健康維持や謬気の治療を行う。
・ヨーガ
心と身体を統一し、宇宙と合一するために呼吸法、体位、瞑想、生活法などのテクニックを用いる。
食事療法
〇マクロビオティック
一般に「玄米菜食法」として知られているもので、中国の陰陽思想をもとに桜沢如一によって開発されたもの。
無農薬、自然の物にこだわり、心身一如、身土不二、一物全体などを目指す。
〇ゲルソン療法
マックス・ゲルソン博士が開発した食事法。
大量の生野菜や果物ジュースを摂ることや、脂肪・動物性たんぱく質抜きの食事、コーヒーやひまし油浣腸などが有名。
〇健康食品・サプリメント
ビタミンやミネラルなど不足している栄養素を補うために、用いられているもので、「健康補助食品」「栄養補助食品」「機能性食品」などと呼ばれる。
〇絶食療法
専門家の指導の下に断食することで胃腸や肝臓・膵臓などに安静と休息を与え、本来の自然治癒力・生命力を呼び起こす方法。
自然療法
〇ナチュロパシー
ホメオパシーや漢方、ハーブ、水療法、マッサージ、カウンセリングなどのトレーニングを積んだ自然療法医が行う療法。
〇ホメオパシー
ドイツのS.ハーネマンが開発した療法で同種療法と訳す。
病気の症状と似た症状を起こすものを物質がなくなるまで希釈し、それを投与することで治す。ヨーロッパでは広く用いられている。
〇アロマテラピー
精油(エッシェンシャルオイル)の持つ殺菌所毒作用、免疫賦活作用や抗うつ作用、鎮静作用などを香りの吸入や、
マッサージによる皮膚吸収などで取り入れて利用する。
〇バッチフラワー
イギリスのバッチ博士が発見した38種類の花のエッセンスを使う療法。
感情に働きかけバランスを取り戻す。ウェルネスでも使います。
〇ハーブ療法
中国の漢方薬のように、西洋で伝統的に使用されてきた薬草医学の体系。
手技療法・ボディーワーク
〇オステオパシー
アメリカのA.T.スティル博士によって考案された手技療法。
筋骨格系のバランスを正し、脳脊髄液の循環を回復させることで治癒力を高め健康に導く。
〇カイロプラクティック
カナダ出身のD.D.パーマーが創始した手技療法。
脊椎の歪みを矯正する事で神経系の働きをもとの状態に戻し、自然治癒力を発揮させる。
アメリカでは正式な資格となっている。
〇指圧
主に鍼灸のツボに対して手指を用いて圧を加え、気の流れを良くする方法。
〇リフレクソロジー
日本では足裏マッサージとして流布しているもので、足裏、手のひら、耳などの反射ポイントを刺激する方法。
〇整体
各種の手技を用いて骨格の歪みを矯正し、身体の均衡をとることによって健康増進・体質改善などを図る。色々な流派が有るが、野口整体、気功整体などが有名。
ウェルネスのバランス活性療法この中に入ります。
〇操体法
橋本敬三医師によって組み立てられた健康法。
痛くない方へ身体を動かして脱力することで、身体の歪みをとる方法。
ウェルネスでもこの手技を使います。
〇その他
太極拳・アレクサンダー・テクニーク・フェルデンクライス・ロルフィング等
最近は太極拳や楽伸流をはじめましたので、当院の技術はさらに高まります。
心理療法
心の悩みや問題の解決に用いられるほか心と身体のつながりに注目して、病気の改善や予防にも利用される。
リラクセーション・イメージ療法・バイドフィードバック療法・絵画療法・音楽療法・ダンス療法・催眠療法・演劇療法・アニマルセラピー・笑い療法・生きがい療法等
エネルギー療法
エネルギーとは人間の生体エネルギー、生命エネルギー、気のことを指しています。
このエネルギーのバランスを調整する療法です。
〇セラピューティックタッチ
離れた場所から身体に手をかざすことでエネルギーを調整し症状の緩和に役立てる。
〇波動療法
波動共鳴器を使って人体のエネルギー状態を読み取ることで不調箇所を改善する方法。
情報を転写した水を飲用したり、ホメオパシー、バッチフラワーなどを転写したりして健康増進や不調箇所の改善に役立てる。
ウェルネスの「心理・経絡セラピー」はこれにあたります。
〇その他
オーラソーマ・TFT・EFT等。ホメオパシー、バッチフラワー、気功、鍼灸なども広義のエネルギー療法に入ります。
その他
びわの葉温厚法・酸素療法・酵素療法・代謝療法等
終わりに
現在、西洋医学以外で一般の人達が利用している代替医療として、これほど多くの種類があります。
しかしこれは全てではありません。
一度や二度聞いたことのありそうな名前や、有名なものだけを取り上げさせていただきました。
いつまでも西洋医学が薬と手術ばかりの医療から抜け出せず、現在病などの病気を治せない状況が続けば、必然的に代替医療の利用者は増えてくることでしょう。
医療費は年々積み上がり、国の財政事情を圧迫しています。
西洋医学が対応している対処療法では国の負担が減ることはありません。
いつか根本療法に目覚める日も近いと思っています。
我々利用者側もテレビCMなどの広告宣伝を鵜呑みにするのではなく、そろそろ本物を見る目を養っていかなくてはならないのではないかと思います。
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